もやもやを言語化した夜「沖縄に貧困がなくならない本当の理由」を読んだ感想

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はいたい!管理人のミツです。

沖縄もほんの少し寒さが戻ってきた三月の初め。暖房をつけるほどではないけれど、座っていると太ももや足先に冷えを感じてしまいます。

ひざ掛けをしようかと思ったけど、先週の夏のような暑さで全て片付けていたことに気づき、

これぐらいならと我慢していたら、

同じく寒さに気づいた猫が、いそいそとお膝でまるまってきました。

あったかいけど、重い。

沖縄も、もう少しだけ冬を楽しんでいるようです。

昔からもやもや

沖縄で生まれて、20代後半に東京に移住した私。

そして、今はまた沖縄に帰ってきたわけですけど(いわゆるUターン組)

沖縄にいたときから、ずっと沖縄に違和感を抱いていました。

なんて、書くと意味深ですが、

なんとなく、うちなーんちゅの性格?特性に馴染めず、結構浮きがちだった自分。

頑張ることや真面目にやることが、あまり評価されない感じ。

沖縄では、真面目なことを茶化す風潮があって

いわゆる「真面目かっ!」ってツッコミする感じ。

「真面目か、やー。うけるー」「まーめーか!」

一生懸命やることを「面倒くさい」と思われる感じ。

この「感じ」でしか表現できない自分に、いつももやもやしていました。

沖縄に帰ってきて、改めて感じるこのもやもや。

良く言うと「のんびり~」悪く言うと「てきとー」な感覚。

沖縄の良いところなんだけど、それに馴染めない自分が時々嫌になります。

悩んだら本屋さんを散策する

そんな時、私はいつも「本屋さん」をブラブラ散策しましす。

図書館でもいいのですが、本屋さんのほうが多くの情報がランダムに入ってくる気がして好きです。自分では、積極的に選ばない分野も目に入ってくるからかな?

そして今回、私の目に留まったのがこの本。

貧困はなくならないの?

「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」樋口耕太郎著 光文社新書

なぜ、この本が気になったのかは分からないけれど、

沖縄本コーナーで、なんだか沖縄にケンカを売っているようなタイトルが目を引いたのかも。

この本が、私のもやもやにヒントを与えてくれるような気がして、すぐ購入。

家に帰って、やることを片づけて、

お茶を用意して、ゆっくり読み始めました。

結論から言うと、私の沖縄に対するもやもやをうまく言語化してくれた本書。

あっという間に読みきってしまいました。

もやもやを言語化してデトックス

著者は県外出身で、沖縄のホテル経営や沖縄大学の准教授として学生に関わった経験などから、沖縄県民の特性を分析していきます。

沖縄貧困の根本にあるのは「自尊心の低さ」

「クラクションを鳴らせない」衝突を避けたがる県民性

胸を「ギュッ」と締め付けられる痛みに「ああ、私はやっぱりウチナーンチュなんだな」と思わされました。

能力があるのに、それを育てようとしない。

育て方が分からない。そもそも、育てられないと思っている。能力があること自体疑っている。

それを良しとする沖縄に、

私は寂しさを感じているんだなと実感したのです。

もやもやは、沖縄が好きだからこそ、そんな沖縄の姿に悔しい気持ちを抱いている。

変われるんだけどね。変わらなくても生きていけるもんね。

でも、それは「自尊心の低い子供たち」を育ててしまっている。

著者は、それはひいては「日本の問題」でもあると言います。

ああ、データをもとにしっかりと言語化されることの痛みと気持ちよさ。

まるで、足つぼマッサージをうけて、痛みで悶絶するけど毒が吐き出されてすっきりする感じ。

まさにデトックス。

現実を見るのは辛いけど、もやもやを抱えているだけよりは、なんだか開けた気持ちになりました。

良くなっていく世界

沖縄の人々は自尊心が低く、なかなか成長できない。なんて、悲しみを感じてしまっていたけれど、

ネットの普及で、

県外の目線を持つ子が増えていることにも気が付きました。

県外の人が「沖縄」に注目し、沖縄に新しい価値を運んでくる。今までは、受け入れられない風潮があったけれど、SNSが当たり前になりはじめた子供たちが、それを「新しいもの・流行っているもの」として受け入れ始めた。

若い人が活躍できる世界が、

身近になってきた。

それに挑戦する人も、少しずつ増えてきた。

そんな、沖縄で頑張る人たちが、どうか報われる世界でありますように。

うまくいくことばかりではないけれど、挑戦した自分を誇れるように。

ちょっと自分にも言い聞かせて、

明日もよんなー頑張ろうと思うのでした。

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